アニメ版アイドルマスターについて語ってみた

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「アイマスアニメ」について語ってみる(今回は3作品)

原作は育成ゲーム

プレイヤーは「プロデューサー」という扱い。十数人のキャラクターの中からお気に入りの子を選び、トップアイドルに導く「アイドル育成ゲーム」。2005年のアーケード筐体版から始まり、現在はPS4やソーシャルゲームとして多くのファンを楽しませている。販売開発元はバンダイナムコ。略してバンナム。

現在までに、アニメ作品4本・劇場版アニメ1本が制作されている(OVA除く)。


歌って踊らないアイドルマスター。

一番初めにアイマスを名乗って放送されたのが「アイドルマスターXENOGLOSSIA(ゼノグラシア)」。響きがかっこいいね!見たの大分前だから内容が間違ってたらごめんね!

今のアイマスを少しでも知っている人にはこのアニメは全く持って違う種類のアニメだと言っておこう。ゼノグラシアは「ロボットアニメ」だ。「iDOL」(アイドル)と呼ばれるロボットを「操縦(マスター)」する少女たちが主人公。その少女たちの原型となったのが、ゲーム版のアイマスのキャラクターだ。外見は原型をとどめているものの、性格や年齢がまったく違うキャラクターもいるため、ゼノグラシアからアイマスに入ると混乱するかもしれない。

地球に向けて落ちてくる隕石を破壊するのが主な任務で、トップアイドルを目指すという原型とはかけ離れた設定となっている。かけ離れるというか、別物だ。「アイドル」と呼ばれるロボットは、見た目はロボットそのままだが「意思」が存在する。ただ少し、その意思表示が極端で、お気に入りの子しかコックピットに乗せないとか、無理やり乗ってくる子は原子分解してでもほっぽり出すとか、着替えを監視カメラ網を駆使して見てるとか、幼女を大事に匿うとか、とにかくなんというか、様子がおかしい。しかし、操縦士である少女たちは、そんなロボットからの愛情を受け入れ、間に誰も入れないほどの信頼関係で結ばれていく。新しい水着をロボットのために選んだりするくらいに。

あ、これ異種間恋愛物だ、と気づくまで少々時間を要するかも知れない。主人公春香と、彼女のことが大好きな「iDOL」(アイドル)のインベル。インベルの前の彼じ…操縦士の如月千早との3角関係が、ゼノグラシアの見どころの1つだ。

インベルのコックピットをかけて、女同士の戦いが…というより、春香+インベルの出来上がったカップルVS前カノの千早という、非モテが見ていると切なくなる展開が待ち受けている。ただただ千早がかわいそう。
芸能界でトップアイドル目指す少女たちの姿を見たかった人たちからは「アイマスじゃないと思えば面白い」と言われてしまっている作品でもある。ぐぅ正論。


そうそうコレだよコレ!私はアイドルが見たかったんだよ!

それから数年後、原作ゲームに沿った内容のアニメが放映された。
それが2011年放映の「THE IDOLM@STER」だ。765(ナムコ)プロダクション所属アイドルが、芸能界でトップアイドルを目指しながら成長していく姿を描いた正統派アイドルアニメ。

そう正統派アイドルアニメだ!

ゲーム版「アイドルマスター2」をベースにしており、アニメオリジナルの設定・ストーリーも盛り込まれた作品となっている。アニメ「THE IDOLM@STER」一番のオリジナル要素といえば、元はプレイヤーが扮していた「プロデューサー」の存在だ。ドラマCDやコミカライズなどでは一人のキャラクターとして描かれてはいたが、ゲームではプレイヤーが操る存在。その存在がどう扱われるかも、アニメでの1つの注目ポイントだった。

そして、登場したプロデューサーは、メガネをかけた爽やかな好青年。ゲーム版アイドルマスター2では、敵対キャラとして男性アイドルユニットが登場し一波乱あった過去がある。それもあって、アイドル達に近い男性キャラに対して懸念を抱く声もあった。しかし、一話一話アイドル達を見守り励ます姿に共感を覚えたファンから、次第に「同僚」としてに受け入れられていった(なぜ同僚かというと、ファンのことを「プロデューサー」と呼ぶため。略してP。アニメのPも同じプロデューサー同士ということ)。アニメ版のPは、キャラ名が「プロデューサー」なので、声を当てた声優さんにちなんで「赤羽P」「バネP」と呼ばれている。

赤羽さんは、アイマス作品に関連したイベントに出演するときはメガネをかけてきてくれる。バネPマジ同僚。作品柄、女性声優たちに囲まれるのだが、羨ましいという声よりも、キャラの濃い女性陣にまけるな頑張れと言われることが多かったのも、バネPが受け入れられた一つの要因かもしれない。

 

アニメ本編に話をもどそう。

出てくるアイドルは13人。うち一人は「元」アイドルという扱いだった。名前を秋月律子、私の担当アイドルである(ゲーム内で)。元アイドルの律子の扱いがどうなるのかが気になっていた。ゲーム内ではプロデューサーとして登場する彼女を、どう「アイドル」たらしめるのか。同じく律子Pとしてアイマスを楽しんでいた同僚も、同じ気持だったに違いない。

登場人物が多いアニメでは、各話ごとに主人公を設定しそのキャラクターを掘り下げる。アイマスも然りだ。そして律子回。アイドル時代の律子ファンの熱意によって、彼女は再びステージに立つ。自信のなさを隠そうと、いつも強気な律子。その律子が声を震わせながら、ファンの期待に応えるシーンはPとして胸が熱くなる思いがした。ただ正直なことをいうと、中途半端にアイドルをやるのは律子らしくない気もする。アイドルもプロデュースも極めてやるわよ!な律子も見てみたかった。

 

ちょっとした不満もあったが、このアニメを「いいね!」と勧めたい個人的にな理由は、看板キャラクターの一人でもある「如月千早」のストーリーの良さだ。千早回は、心に刺さる素晴らしい出来だった。千早は「歌うこと」が生きる意味と言っても過言ではないくらい、歌に真剣に向き合うキャラクター。ただその理由が、事故で死んでしまった弟のため。彼の死を背負って一人で歌い続けてきた千早が、作中歌声を無くしてしまう。

歌えなければ意味が無いと追いつめられていく千早を、主人公天海春香は根気強くステージへと誘う。千早に拒否されても、春香は信じて諦めない。同じく765プロの仲間も、千早の復活を信じて待つ。…そして彼女はステージの上で声を取り戻す。
その歌唱シーンは、今でも思い出すだけで目頭が熱くなるほど。あふれる涙を拭おうともせず、歌う喜びに満ちた表情で歌い上げる千早。視聴中、千早が歌を楽しんでるよ!皆見た!?と、一人で泣きながらテンションが上がるという稀な状態に陥った。

お涙頂戴と言われればそれまでだが、これまで、千早というキャラクターを少しでも知っていれば泣かずにはおれない。そこで歌われた「約束」という楽曲も、聞くたびにウルっと来てしまう。歌詞がキャラクターを表していてすごく染みる。アニソン・キャラソンのいいところだ。アニメ終盤を控えた千早回は、1つの大きな山場、そして見せ場として文句なしの出来であった。

そして、主人公「天海春香」。彼女は、いわゆるフツーの女の子。歌うことが好きで友達思いな明るい子だ。トレードマークはアタマのリボン!
陰陽でいえば千早が陰なら春香は陽。辛い時でも笑顔で頑張るのが、アニメを見終えるまでの春香の印象。しかし、それを裏切ったのがアニメの終盤。最初は無名だった765プロのアイドルたちが、人気が出るにつれ個々の仕事が増え、春香は仲間とコミュニケーションを取る機会を失っていく。

事務所主催の全員ライブが目前に迫ってくるのに、合同練習もできない。いいものを作りたいと焦る春香は、次第に空回りしていく。その空回りしている春香を演じる中の人の演技が、鬼気迫っていて引き込まれる。そして追い打ちをかける出来事が春香を襲い、ついに春香は壊れてしまう。休業をやむなくされ、部屋に閉じこもり、大好きな歌と笑顔を忘れてしまう。

 

みんなといっしょに。春香が願っていたのはただそれだけだった。その気持に気づいた仲間たちは、春香へ戻ってきてとエールを贈る。そして、自分を取り戻した春香は合同ライブのステージで、みんなといっしょに歌い踊る。皆が笑顔でパフォーマンスするライブシーンは必見だ。このカタルシスが、アイマスアニメの醍醐味といえよう。


ユニットの絆という新しい軸が加わるとこうなるのか。

2015年に放映された「アイドルマスターシンデレラガールズ」にも、成長を遂げた少女たちの放つカタルシスは受け継がれている。

最終回間際、主人公「島村卯月」も、春香のように思い悩み壊れかける。春香と違うのは「自分には何もない未来しかないのでは…」という恐怖感だ。仲間たちが、やりたいこと・求められることを見つるなかで、卯月だけが何も見つけられずに思い悩む。

仲間の成功に喜びながら、少しずつ恐怖を貯めていく。笑顔がトレードマークの卯月から、次第に笑顔が失われていくさまは、見ていて心が痛む。アイドルをやめる事もできず、かと言ってトップを目指すことも出来ず揺れるなか、同じユニットの仲間に諭され、ステージに立つかを迷う卯月。

そこで背中を押したのは、自分をスカウトしてくれたプロデューサーだ。もしかしたら未来には何もないかもしれない、でも一人じゃないと諭される。そして、卯月もまた、自分を取り戻しステージに立つ。

そこで歌われるのが「S(mile)ING!」という卯月のソロ曲。てっきりユニット曲がかかると思っていたので、不意打ちを食らった。イントロが流れた瞬間「そこでこの曲使うとか反則だわー!」と泣きながら突っ込んだ。笑顔を取り戻した卯月が歌う「笑って!」というタイトルの曲とか、泣かせにきてるとしか思えない。しかも作画が神がかってる。泣いたわ。

泣き所で言えば、本家アイマスよりも多かった(当社比)気がする。みくにゃんのレジスタンスぶり、お姉ちゃん二人の会話、頑張りすぎてステージに立てない美波、秘密の花園の未央、電波ソングが泣きソングに変わったウサミン、などなど。

ただキャラクターが多い・メイン以外の子はすでにデビューしていたり、急に出てくる・キャラが濃いなど、前知識が無いとやや入りにくい部分がある。ぜひ、暫くの間でもゲーム版「シンデレラガールズ」に触れてから見るのをオススメしたい。ただ、自分の担当アイドルが出てくるかどうかは保証できない。私は出てこなかった。まぁ、そもそもCV実装されてないしね…(涙)

 

余談だが、前作のバネPが爽やか好青年だったのに対し、シンデレラガールズのPは、無表情でとても声の低い大男。声優さんにちなんで竹内Pとよばれている。アニメ放送時17歳と発表され「一番のシンデレラは竹内P」と話題となった。わかるわ。

モリモリメガネ副部長

投稿者プロフィール

沖縄在住80年代生まれ。
アニメは一気見する派。

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