
「3月のライオン」第3話。今回Aパートでは本来の将棋アニメらしいプロ棋士同士の対戦の話であった。子供の頃からのライバルの話でもあった。対戦相手「二海堂晴信」役は、自身でもアマチュア三段の将棋の腕前を持つ岡本信彦。晴信の子供時代役の声は男性の声を担当することも多い三瓶由布子。晴信は「子供将棋大会」からの腐れ縁の仲。思い出の熱い夏の日のデパートの屋上の回想シーン。もう勝負が決していてもいても勝負を諦めない晴信少年。回想シーンが終わり、お互いプロ棋士になってからの初めての将棋会館での対戦も熱い夏の日。終生のライバルと自称する「二海堂晴信」は太っているがやる気満々。将棋のことはよくはわからないが、序盤は零が受けに回るも徐々に自分のペースに持ち込む。二階堂が大量の汗をかいて様子がおかしいことを察知して「すいません空調効いていますか」と係の人に尋ねるが、晴信は「あのデパートの屋上に比べたら天国だ」と言う。晴信は「六八銀」と意外な手を打ってくる。このあたりは将棋のことがわからないので論評ができないが、落ち着いて指し続ける零。結局長時間の対局となり夜になってやっと二階堂の「ありません。負けました」で決着がついた。このアニメを見て将棋に興味を持ってNHKの将棋関連プログラムを視聴したり、テキストを購入する視聴者は一時的にでも増えることは間違いない。今回も間合いにはシャフト独特の音とカットが入る。
後半は川本家の三姉妹との話。将棋の知識が少ない自分にとっては、正直この川本家のエピソードがないと物足りない。迎え盆と送り盆のエピソード、お供え物は来るときは早く来て欲しいから胡瓜で作った馬、帰るときはお土産持ってゆっくり帰るように茄子で作った牛という日本人としては常識のはずのこの知識を忘れていたのが情けない。今回三女のモモちゃんは、ずっとぐずって他の誰かに抱かれたまま。
次女のひなたが川縁で「お母さーん」と叫んで号泣するシーンは人気声優「ざーさん」の迫真の演技。泣いているひなたに知らない男性二人が近づきそうになった時に、側に寄って行った零にはナイスな男気を感じた。川本家に次回ひなたの周りで波乱が訪れそうな予感。次回も楽しみである。
出典:http://3lion-anime.com/story/03.html
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