
出典:http://seikaisuru-kado.com/#story
© TOEI ANIMATION,KINOSHITA GROUP,TOEI
「正解するカド」が始まった。なんとも変わった名前である。原作が「東映アニメーション」のオリジナルアニメであり、東映アニメのTVシリーズとしては初めてのフルCGアニメだそうだ。フルCGで手書きセルアニメのような表現をするのは「ポリゴン・ピクチュアズ」制作の「 シドニアの騎士」や「亜人」などが有名だが、東映アニメーションもいよいよフルCGによるセル調アニメに参入したかという感がある。この1話の前に、前日譚となる0話がAmazonプライムで放映されたが、0話は有能な若きエリート官僚が、工場に埋もれていた技術を見抜き大きなプロジェクトに繋げるという話で「下町ロケット」的な話になるのかと思いきや1話をみるとまったく違うSFであった。なるほどこの世界観だとフルCGを使わざるを得ないことに納得である。官僚や閣僚、自衛隊や警察官などがフューチャーされているので「シン・ゴジラ」を好きな人にはスッと入っていける作品になっている。
主人公の官僚「真道 幸路朗」には「三浦祥朗」。この人は今まで2011年の「俺たちに翼はない」でメインキャラを演じたくらいである。ここにきて大作アニメの主役という遅咲きの大抜擢である。その他のメインキャストは実力派の声優を布陣。異方の世界から来た「ヤハクィザシュニナ」には「寺島拓篤」。「失われた未来を求めて」の「秋山 奏」や「プリンセスラバー!」の「有馬 哲平」などで主人公を演じている。主人公の大学同期の女性官僚「夏目 律」に「御前」こと「伊藤静」。この人の声は女性官僚にはピッタリである。そして女性理論物理学者「品輪 彼方」博士に「くぎゅう」こと「釘宮理恵」。「シン・ゴジラ」の「尾頭 ヒロミ」環境省自然環境局野生生物課長補佐に相当するポジションかな。この人は昔は「ツンデレ」の女王と言われていたが、最近はアクセントとなる重要なキャラクター、時には人間でない場合も多いキャラクターを演じている。例えば「GRANBLUE FANTASY The Animation」の「ビィ」とか「スクールガールストライカーズ Animation Channel」の「モシュネ」とか。そして第1話では出てこなかったが次回から出てくるヒロインの外務省の女性キャリアの交渉官「徭 沙羅花」役には、売れっ子女性声優の「M・A・O」(市道真央)。今期だけでもメインキャラクターを複数演じている。いろいろなキャラクターを演じることのできる声優であるが、わりとふわふわしたキャラクターを演じることが多かっただけに、女性エリート官僚のような固い役どころは初めてではなかろうか。次回も楽しみである。