
※原作ゲームのネタバレがあります。未プレイの方はご注意ください。
…やり直すんだ。
そして、次はうまくやる…。
いきなりポエムからスタートするこのアニメ。ここで回れ右した方も多いかもしれない。
「なんて中身のない人生を歩んで来たんだろう。俺はただいたずらに時間を浪費していただけだったんだ…」
まとめるとこんな感じ。ピンポイントで心を抉ってきます。やめて!
Rewrite第1話では、怒涛のヒロイン紹介と謎が謎を呼ぶ展開に、新規の視聴者は置いてけぼり状態だったのではないでしょうか。原作勢はおおむね「懐かしいな~」という反応でしたが、新規勢としては、しょっぱなからすべての謎が把握できてしまっては面白みに欠けるもの。この辺の判断は難しいですね。
rewriteはもともと恋愛アクションゲームで、原作はKey(PCゲームブランド)です。Keyという名前を聞いた事がある方も多いかもしれないですね。アニメ化した「Air」や「CLANNAD」もKey作品なので。ちなみに今期アニメ「planetarian 〜ちいさなほしのゆめ〜」もKey作品が原作です。
各ヒロインごとのルート+α、コンシューマ版でも削除されなかったキワドいCERO仕事しろエンドが用意されており、かなり長いゲームなので、「12クールでも足りない」と言われているとかいないとか。
ところで、Rewriteのメインシナリオライターは、ライトノベル「人類は衰退しました」の田中ロミオ。「ひぐらしのなく頃に」でおなじみ竜騎士07も携わっています。豪華だなあ。
今までのKeyアニメは鍵っ子たちが愛してやまない麻枝准がメインシナリオライターでした。Rewriteに関して言えば、今までのKeyアニメとは一味違っていると考えた方がいいかもしれませんね。絵柄や世界観はどうあがいてもKeyって感じですが。
話しかけただけで死ぬアニメ
開幕からいきなり町が滅んでいました。
さて、少年心くすぐる廃墟を探索していると、月明かりに浮かぶ大樹のもとでしゃがみこんでいる少女を見つけます。ゴスロリを着て赤いリボンを両腕に巻きつけた銀髪ボブっ子です。かわいい。
もともと食えない性格らしく、気軽に声をかける主人公・瑚太朗(こたろう)。
友好的に話しかけたはずなのですが、赤リボンを触手のように操る少女は、問答無用で主人公の左胸を刺してしまいました。そのまま血の海に沈む主人公。追い打ちをかける少女。アニメが始まってわずか4分後の出来事です。
いったい何が起こったんだ……。
でも銀髪ボブっ子かわいい。
ところで、瑚太朗は夜中っから一体どこに行こうとしてたんでしょうね。そもそも街が廃墟と化している中で平然としているのもだいぶヤバイとは思うんですが。そこは依然として謎のままです。
美少女から夜這いされててつらい
銀髪の少女に刺し殺されたような気がしたがそんなことはなかった。なんだ、ただの夢か……。
しかし、これを気に瑚太朗は毎晩「怪奇現象」に悩まされることに。
瑚太朗が夢の中で殺されかけた「リボンのお化け」、例の銀髪ボブっ子が、夜な夜な瑚太朗のベッドにもぐりこんで腕を噛んでくるようになります。翌朝、噛み跡にはべっとりとヨダレが……ご褒美じゃねえか。
霊感強いのかしらとつぶやく瑚太朗。
まあ……尸魂界でドンパチやってそうな声してるからね(CV:森田成一)。仕方ないね。
腐ってやがる。早すぎたんだ。
このアニメ、モブ女子が堂々と薄い本を読んでいたり、野郎同士で抱き合っている最中にヒロインが「ラブ・ラブ?」と聞いたりしたりと、擬態している腐女子の生態が垣間見える。……のか?
原作が2011年に発売したとは思えないほど全体的にギャグのノリが古いんですが、モブがあからさまに腐ってるって描写はここ最近の流行かもしれない。
吉野くんはホモネタでいじられるのに耐えられなかったようで「吉×天なんてものが流行ったらどうしてくれる!」と叫んでいました。マジでこのCP(カップリング)名を口にしました。語るに落ちるとはまさにこのこと。
制服が罰ゲーム
瑚太朗と吉野くんがくっちゃべっていると、生徒会長からこれまた古いノリでお叱りをいただくシーンがあります。この生徒会長もヒロインの一人なんですが、初見時はその突飛すぎる格好に思わず一時停止してしまいました(動画視聴勢)。
めちゃくちゃ真面目なことを言ってくる生徒会長がまさかふりふりのロリータを着ているなんて誰が想像したでしょうか。
でも、周りを見てみるとヒロインもモブも女子は揃って薄ピンク色のロリータ着てるんですよ。これ、れっきとした制服なんですね……罰ゲームかな?
実力を伴った…厨二病?
学園ほのぼの系かな~と思いきや、いきなり脚の跳躍だけで学校の門扉を飛び越えてしまう瑚太朗。さらに犬やカニの「魔物」も出てきて、てんやわんやな展開に。
あっ、これ異能バトルものだったんですね。
どうやら瑚太朗は、自分の肉体情報を「書き換える」能力を持っているようで、常人ではありえない脚力を発揮することができるようです。書き換えることをなぜか「アクセルを踏む」と表現していますが、とにかく、さっそくタイトル「Rewrite」回収しましたね。
設定がうんぬんというよりも、瑚太朗の独り言があまりにも多いというのが、そこはかとない厨二病っぽさに拍車をかけているんじゃないかと思えてならない。
瑚太朗とヒロインの小鳥、それから吉野くんは、クラスに友達がいないため浮いてしまっているわけですが、瑚太朗に関しては独り言グセのせいであぶれてるんじゃ……と思うくらい喋ります。いっそモノローグでもよかった気が。
総評としては、全体的にテンポが悪かったのは否めません。もったいぶっているのではなく、情報量が多すぎてついていけないという感じ。Key作品で原作があるものは初期を除いてだいたい2クールやっているのでRewriteも2期までやる可能性が高いのですが、それでも2期でおさめるには内容がややこしいんですよね。
うーん、これ、新規勢ついて来るんだろうか……。
出典:http://key.visualarts.gr.jp/rewrite/
©2016 VisualArt’s/Key
(最終更新日:2016.09.02)